18歳の里子の運命

みんなの家の長女Hさんは、入所時に比べると、もうずいぶん落ち着いて、小さな子どもたちの身の回りの世話や、 食事の準備の手伝い、ゴミ出しや大型犬(くろちゃん)の散歩(子ども達が行きたがらない朝早くや雨の日などにそのお役目を買って出てくれるそうです)と、 すでに、ケアーされる側からする側へと育っていってくれています。
よく気が付き、献身的に人の身の回りの世話が自然と身についていることが、今回の就職に大変有利に働いたそうです。 施設の方では、彼女のそういう特質をいち早く見抜き、受け入れに積極的で、今春を心待ちにしてくださっていたようです。
胸が熱くなる話です。
すでに働き始めて10日あまり、おじいちゃん、おばあちゃんのお世話が楽しい、頼りにされていること自体がうれしいと帰宅しては意気揚々と話しています。

さて、こんなうれしい話の陰に、私たちが留意しなければならないことがあります。
それは、18歳になると、大型支援施設であれ、里親の家庭であれ、私たちのような小規模施設のファミリーホームであれ、子どもは独り立ちのために退所しなければならないことです。

うちの娘(!!)の場合は、みんなの家からほんの徒歩3分ほどのところにある施設への就職が決まったこともあり、 そのほか、体調上のもろもろ他の条件も重なって、一年ちょっと20歳までの延長措置があり、ラッキーでした。

でもこういうことは非常に珍しいことで、本来、18歳になると、一人暮らしを余儀なくされる子どもがほとんどです。
ある意味、大人になって身の回りのことはできても、世間の中で本当の意味での「一人立ち」を始めるときの心細さ、 会社での境遇に順応できずに悩んだとき、社会のルールがわからないときどうしていいか誰にも聞けないとき、 彼ら彼女らは、また一人で悩む生活になりがちなのです。